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遺伝子と生活習慣

 昨日、2冊の本から体質や食生活の話に発展したので、今日は遺伝子と生活習慣についてお話したいと思います。

 美しさも健康重、その基本にあるのは生活習慣です。確かにご両親から素晴らしい遺伝子をプレゼントしてもらい、生まれながらに美しく健康で、まったくリスクのない人もいるでしょうが、残念ながら多くの人は何かしらのリスクを抱えているものです。

 例えば糖質代謝にリスクのある人やエネルギー消費にリスクのある人。それらが複合的にある人などです。ちなみに私の代謝・肥満リスクは脂質摂取リスクです。このタイプの人間が糖質制限のダイエットをしても期待する程の結果は出せません。むしろ過剰な脂質を控えることがダイエットの近道です。

 だからといって、ただ脂質をカットすればいいのかというとそれはまた違います。過酸化脂質などの質の悪い油を避け、オメガ3を中心とした良い油は摂る必要があります。大切なのはその摂取量です。

 ところで、私のお肌に関するリスクはコラーゲン分解リスク型です。遺伝子検査の結果が届いて内容を見たとき、思わずガックリしました。このリスクは、リスクのない方と比べて30倍の速さでコラーゲンが分解されてしまう残念なものです。分かりやすく言うと、紫外線の影響で人の30倍もコラーゲンが分解されてしまうということです。これはあくまでも他に何の問題もないときの標準的なリスクですから、これに睡眠不足や栄養バランスの乱れなどが加わるとリスクが一気に高まり、50倍、或いは100倍にもなってしまいます。考えるだけでも恐ろしい話です。

 具体的にこのリスクの凄さを説明します。

 コラーゲン分解リスクを持つ私が、何のリスクもない友人と一緒に、真夏のある日、海辺で楽しい1日を過ごしたとします。具体的なイメージを浮かべやすくするために、友人を白百合のように美しい百合子さんとします。そして私、ナオミです。

 百合子さんとナオミは、燦々と降りそそぐ真夏の日差しを浴びながら、すべてのストレスから解き放たれ、寄せては返す波と無邪気に戯れます。それはワイキキでも構わないし白浜や湘南でも問題ありません。大切なのは、良く晴れた夏の1日ということです。

 暑いけれど気持ちの良い夏の直射日光。一応、白内障のリスクを避けたいのでサングラスをして。念のため日焼け止めを顔と全身に塗って。時々ドリンクを飲み、会話を楽しむ。またその場の雰囲気に流されて、浜辺で恐る恐る甲羅干しをしたり泳いだり。日焼け止めを塗り直そうを思ったけれど面倒くさくなってしまい、まぁ良いかとそのままにして。とまあ、こんな感じで1日を過ごしたとします。

 日常を忘れる楽しいひと時でした。

 その夜シャワーを浴びると、日に焼けた肌がちょっとピリピリして。確かに水着を脱いで着替えてメイクを治すとき、肩や頬、鼻が赤くなっていた。でも日焼けってそんなもの。数日経てば元に戻るから大丈夫。

なんて気楽に考えていたけれど、2日目、3日目と時間が経つに従っていつもより入念にお手入れをしているのに、お肌の感想はひどくなるばかり。赤味は引いいたけれど、その後が黒くなり、何だか顔色が悪い感じ。ボディの方も水着の跡がクッキリ。そろそろこの辺りで、シマッタという公開の言葉が脳裏をかすめます。

 若い頃と同じように過ごした自分の浅はかさに腹が立ちますが仕方がありません。ヒアルロン酸入のパック、コラーゲンの美容液。ビタミンCのサプリメントなどなど、あれこれ試してみるのに、どれも余り効果がない。百合子さんもさぞかし慌てているだろうと気になってメールをして見るけれど、どうしたことか、彼女は問題がないらしい。

毎日毎日、パックや美容液で頑張って、やっと夏が過ぎる頃、少しずつお肌が落ち着いてきたと思ったら、季節は既に乾燥が気になる秋。どれだけ保湿しても、まるで砂漠に水を撒いたときのように、お肌はすべての水分を吸い込みながら、カラカラ状態のまま。あまりお手入れし過ぎると、触れたところがかすかに痛みを感じてしまうから厄介な話です。

 そしてある朝、寝起きの顔を見て愕然とする。急に加齢を感じる目の下の小じわ。クッキリと目立つほうれい線。こめかみ辺りのシミ。なにこれ、昨日までなかったのに。黒いナオミは鏡を見ながら呆然としました。

 それから1周間。久しぶりに百合子さんとランチの約束をして彼女に会うと、百合子さんは白百合のままの白い百合子さんでした。それに引き換えナオミは、メイクで精一杯カバーしているけれど、ナオミは黒く乾燥していて、シワが目立っています。とても同級生には見えません。

 「ねぇ、百合子さん。貴女はどんなお手入れをしているの?」問いかけてみると百合子さんは「えっ、いつもと一緒よ」と涼しい顔であっさり返してくるだけ。ウソでしょう!きっと私が知らない美容法を実践しているに違いないわ。教えてくれないなんてひどい。友だちなのに。それにしてもどうして百合子さんは白くてキレイなままなの?などと心のなかで呟きながら、ナオミは今までと変わらない百合子さんに密かにジェラシーを感じていました。チャンチャン💧

 なんて、こんな経験ありませんか。実は百合子さんは、本当に今までと同じお手入れで日焼けした肌を回復させていたのです。なぜなら彼女は、まったく美容面でのリスクを持っていなかったのです。一方ナオミは残念ながらコラーゲン分解リスクを持っています。あの海辺で楽しんだ夏の1日を、ナオミはその後の30日間、場合によっては50日も100日も、続けていると同じ状況だったのです。

 これが遺伝子上のリスクの現実です。1ヶ月も2ヶ月も、真夏の海でバカンスを楽しめば、お肌がどのような状態になるか。単純に考えても分かります。コラーゲン分解リスクを持つナオミは、強い日差しが射す真夏に、ガンガンの直射日を浴びてはならなかったのです。まだ20代の若い頃ならまだしも、大人といわれる年齢に達して、そんな無謀なことをしてはいけなかったのです。

 百合子さんがズルいのではなく、ナオミが愚かだったのです。尤も、百合子さんもリスクがないからといって、同じような生活を繰り返していれば、早い老化を迎える訳ですが、それでもナオミの比ではありません。

 私は遺伝子検査をするまで、自分にこのようなリスクがあるとは思いませんでした。でもリスクを知ったので、今更遅いかもしれないけれど、1年中念入りに日焼け止めを塗り、これからメイクをするようにしています。農園に行くときも、ほぼ完全武装です。それでも紫外線を完全にシャットアウト出来ている訳ではありませんが、何も知らないで過ごすことを思えば、これから5年先、10年先に、頑張っている成果は感じられると思います。

 食生活も同じです。今の日本で、きちんとした食生活を営んでいる人は一握りだと思います。これは自戒を込めてですが、自分にご褒美や、たまのことだからとか、女子会などと言い訳をして、体に悪い美味しいものをチョコチョコ食べていては、キレイで健康的な消化器官は保てません。

 内蔵が疲弊するとお肌のハリや艶が失われます。本当に食生活は大切です。得意避けたいのは白砂糖、インスタント食品やスナック菓子。お惣菜の揚げ物、マーガリンやショートニング、サラダ油に代表される質の悪い油脂、食品添加物の多い加工食品、白い炭水化物などなどです。

 乳製品については賛否がありますが、基本的には摂らない方が無難だと、私は思います。

 では、何を食べればいいの?

 そう、出来れば生野菜やフルーツ、植物性の発酵食品、浸水した玄米やソバなどの雑穀。質の高いタンパク質や脂質などを中心にお召し上がりください。卵も、有精卵なら、卵アレルギーの人でも大丈夫な場合が多いと言われています。タンパク質はやはり大切なので、動物性と植物性の割合を考えて、動物性に偏らないように気をつけてください。

 体質によっては、野菜を多めに摂る必要があったり、タンパク質の量を増やす必要があったりしますから、それは体質ということで、ケースバイケースでお考えください。

 ただ、お野菜の場合は控えた方が望ましい物もありますので、お野菜なら何でも素晴らしいという野菜神話のような考えは改めた方が良いと思います。

 例えば年配者に多いのですが、節々をはじめとして身体が悼む人がいます。もちろん、様々な要因がありますが、原因のひとつに、ナス科の食品の摂取があります。痛みがある人やアレルギー体質の人は、ジャガイモやピーマン、シシトウやナスなどのナス科の野菜を避けることをお勧めします。トマトも素晴らしい栄養成分を持っていますが、生で食べるのは避けて、加熱して召し上がってください。加熱するとリコピンなど、素晴らしい成分が有効的に働きます。まずはここから始めてください。半年、或いは1年間くらいナス科の食品を断つと、身体が変わるのを実感することが出来ると思います。

 ちなみの私は肉類が好きでよく食べていたのですが、体質的には野菜やフルーツなどがよく合うタイプでした。長い間頑固な便秘で悩んでいましたが、その要因のひとつに、タンパク質の過剰摂取がありました。肉食から草食に食生活を改めて、ひどい便秘から解放されました。そしてお肌もちょっぴりキレイになりました。

 腸ためにも肝臓のためにもお肌のためにも、食生活を振り返って、自身に向いているものい改めるのは大切なことだと思います。まずは小さな一歩を踏み出すこと。身体は正直に応えてくれます。

 とっても長くなってしまいました。ゴメンナサイ。長い文章を最後まで読んでくださり、ありがとうございました


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